魚・貝の調理方法
タラの白子の下処理
冬に旬を迎える「タラ」。大ぶりな魚体のタラは、身が厚く、鍋の具材としても人気です。淡白な味わいのタラの身に対し、クリーミーな風味が楽しめる「白子」も鍋にはかかせない具のひとつ。新鮮なタラの白子は湯引きをしてポン酢でいただくのもおすすめです。
そこで今回は、タラの白子をおいしくいただくための下処理の仕方をご紹介します。くさみをしっかり取り除くことで、さまざまな料理にアレンジすることができますよ。
タラの白子の下処理
材料
Ø タラの白子 1パック
Ø 塩 少々
Ø 牛乳 適宜
作り方
1. 白子をボウルに入れて塩を振り、4~5分置く。
2. ボウルに水を入れてぬめりを取る(白子をつぶさないように気をつける)。
3. 丁寧に洗った白子をザルに上げ、熱湯をまわしかける。
4. 取りきれなかったぬめりや筋や膜を取り除く。
5. バッドに白子を入れ、ひたひたになるまで牛乳を入れる。}
6. 冷蔵庫で1時間ほど置き、水でよく洗って水気を切る。
7. 調理に合わせて食べやすい大きさにちぎる。
白子のくさみを取るポイント
タラの白子は比較的くさみが少なく、調理しやすい食材です。白子といえばフグが有名ですが、お値段が張るのが難点。その点、タラの白子はリーズナブルで味も抜群! よりおいしくいただくためにはぬめりや筋とともに、生臭さも一緒に取り除きましょう!
くさみを取るには牛乳が活躍!
魚のくさみを取ってくれる便利な食品といえば牛乳。その理由は、牛乳にはニオイを吸着する性質があるからです。
液体の中にたんぱく質や脂肪が分散して存在しているコロイド(液体に固形分の粒子が分散して存在している状態)溶液である牛乳。粒子の表面積がとても大きく、物質を吸着しやすいことからニオイの成分が吸着されるためと考えられています。
ムニエルやフライにする場合も同等の効果があるので、生臭さが気になるときは魚を牛乳に1時間ほど漬けてから調理をしましょう。
バリエーションが広がる真鱈の白子
ここでのタラの白子とは、真鱈(マダラ)の精巣を指します。タラの白子には、健やかな肌づくりやかかせないビタミンB群のビタミンB1やB2、ビタミンEなどが多く含まれています。
新鮮なタラの白子は、湯引きをしてポン酢をかけていただきましょう。寒い夜の熱燗のあてにぴったりですよ。ほかにも天ぷら、バターソテーなど、いろいろな料理にアレンジができます。
鍋やみそ汁、お吸い物に入れる場合は、グツグツ煮過ぎないことがポイント。白子特有のフワッとした口当たりが損なわれてしまうので、食べる直前に鍋に放つ感覚を覚えておきましょう。
とてもデリケートなタラの白子は、力を入れ過ぎると潰れてしまうことがあります。切り分ける際は手で筋をやさしくひねるように切り離し、白子をこわさないよう注意を。
白子をおいしくいただけるのはタラが旬を迎える12~3月のみ。下処理をしっかり行い、おいしくいただきましょう!
文&写真:ねこ りょうこ
スタイル提案の記事を中心に執筆。モットーは『食べることは生きること』。今日もおいしい食材を求め、日本全国を取材活動中。