土鍋でつくる豪華鯛めし 素材の味を生かした

土鍋でつくる豪華鯛めし 素材の味を生かした

シンプルな味付けがポイント 

taitop.png

おめでたい席にかかせないお魚といえば「タイ」。大きなものはちょっとお値段が張り処理も大変ですが、小ぶりのタイならお財布にも優しく、簡単に調理することができます。 そこで今回は、タイを1尾まるごと土鍋に入れて炊き上げる「鯛めし」のレシピをご紹介。素材の味を生かしたシンプルな味わいを存分にご堪能あれ。

土鍋で作る鯛めしの作り方

材料(3~4人前)

  • タイ 小1尾 
  • 米 3合
  • 大葉(千切り) 2~3枚

(調味料)

  • だし汁 660cc
  • 酒 大さじ2
  • 薄口しょうゆ 大さじ1
  • みりん 大さじ1
  • 塩 小さじ1

作り方

  • 米を研いでザルに上げ、水気を切っておく。

tai1.jpg

  • タイのウロコ、内臓、エラを丁寧に取り除く。

   tai2.jpg

  • 土鍋に米と調味料を入れてよく混ぜ、タイをのせる。

  tai3.jpg

  • 強火に約7~8分かける。吹きこぼれてきたら中火に落とし、さらに10~15分炊く。火を止め15分蒸らす。

  tai4.jpg

  • 土鍋からタイを取り出し、身をほぐす。

 tai5.jpg

  • 5.を土鍋に戻してよく混ぜる。  

 tai6.jpg

  • 千切りにした大葉を添えてできあがり。

tai7.png

レシピのポイント

鯛めしは切り身でも作ることができますが、タイのうま味を活かすなら、1尾丸ごとの調理がおすすめです。

タイから出るだしを逃さないため、調味料はシンプルでOK。素材そのもののおいしさをお楽しみください。

また、タイはウロコがとても丈夫なお魚。丸ごといただくとなれば丁寧に取り除く必要があります。

専用のウロコ取りがあれば簡単ですが、家庭用の包丁では難しいことも……。

そこでご紹介するのがペットボトルのキャップを使った裏技です。

 tai8.jpg

魚体にキャップを写真のように当て、優しくこするだけで簡単にウロコを取り除くことができます。

包丁よりもウロコが飛び散らないのもポイント。おもしろいように簡単にウロコが取れるこの裏

ワザがあれば、面倒な下処理もラクラク。ぜひお試しあれ!

愛媛の郷土料理 鯛めしには2種類ある!?

 愛媛県の郷土料理である鯛めしは、東予地方と中予地方でそれぞれ調理法が異なるようです。

今回ご紹介したレシピは、今治や東予、中予地方の松山・北条等でよく食べられている調理法です。

ご飯の代わりにそうめんやうどんなどで食べる地域もあるそう。 一方、南予地方では、タイの刺身を

ご飯にのせ、特製のタレと生卵、ゴマやきざみねぎなどの薬味を混ぜたものをかけて食べるのが

一般的。主に宇和島などの南予で食べられています。

 タイを焼いてからお米と一緒に炊き上げれば、香ばしい味わいを楽しむことができます。

鯛めしを焼きおにぎりにして、アツアツのだし汁をかけていただくなど、いろいろな料理で味わってみてくださいね。

おめでたい席に欠かせない鯛

日本の食文化には「晴れ(ハレ)」と「褻(ケ)」という考えがあることをご存知ですか? 

最近では耳慣れない言葉ですが、日本の行事食に深く関わっている習わしです。

 晴れ着、晴れ舞台、晴れ姿などを連想させるハレの食は、お正月や節句、結婚式など

特別なときに用意される食事を意味します。それに対し、「ケの食」は、日常に食べる食事を指します。

今では日常でも魚やお肉を食べますが、昔の人々にとってそれは特別な日にだけ食べることができる

「ごちそう」。普段はごはんとおみそ汁、漬物といった粗食で過ごしていました。

質素な毎日を送る分、ハレの日のごちそうは、とても豪華に感じられたことでしょう。

なかでもお頭付きの鯛はスペシャルな食事の象徴だったことがうかがえます。

長寿でもある鯛

タイがハレの食に欠かせない理由は、「おめでたい」という語呂に起因することはあまりにも有名なお話。

ところが、調べてみるとほかにも理由があることがわかりました。

実は、タイはほかの魚に比べてはるかに長生きをする魚だったのです。

一般的な魚の寿命は数年といわれ、長くても20年程度といわれています。

それに対し、鯛はなんと、40年以上も生きるそうです! 

 「おめでたい」と「長生き」願いを込め、ぜひご家庭で鯛めしを味わってみてはいかが?

 

関連記事