ブイヤベースで温まる冬の食卓 魚介のうま味たっぷり!

ブイヤベースで温まる冬の食卓 魚介のうま味たっぷり!

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フランスのマルセイユの郷土料理「ブイヤベース」。寒い冬に食べたい煮込み料理のひとつです。魚介のうま味が溶け出したスープはまさに絶品! 本場ではサフランを用いますが、今回はトマトジュースを使った簡単レシピをご紹介。素材のおいしさを存分にお楽しみください。

トマトジュースで作る簡単ブイヤベースのレシピ

材料(3~4人分)

  • ムール貝 10個
  • イカ 1杯
  • 有頭海老 10尾
  • ホタテ貝柱 10個
  • タラの切り身 4切れ
  • タマネギ 1個
  • セロリ 1本
  • ニンニク 2片
  • タイム 2枝
  • ローリエ 2枚

(スープ)

  • トマトジュース 4カップ
  • 白ワイン 1 カップ
  • 固形コンソメ 2個
  • パプリカパウダー 大さじ1
  • オリーブオイル 大さじ2
  • 塩 少々

作り方

  1. ムール貝は表面の汚れを丁寧に取り除き、塩水に15分程度置く。(ムール貝の下処理はこちら
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  2. イカをさばいて胴を3cmの輪切りにする。足は食べやすい長さに切る(イカのさばき方はこちら
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  3. エビは殻つきのまま背ワタを取る。
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  4. タラを食べやすい大きさに切る。
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  5. ホタテの貝柱はさっと水洗いをし、水気を切っておく。
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  6. 玉ネギ、セロリ、ニンジンをみじん切りにする。
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  7. 深めの鍋にオリーブオイルを熱し、6.の野菜を香りよく炒める。
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  8. スープの材料をすべて加えひと煮立ちさせる。
  9. イカ、エビ、タラを加え煮立ったらアサリ、ムール貝、ホタテを加えてフタをする。アサリとムール貝の殻が開いたら塩で味を調える。
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  10. 器に盛り付け、お好みでパセリをちらしてでき上がり。

今回のレシピのポイント

本場マルセイユで作られるブイヤベースは、魚介の臭み消しにサフランを使用します。今回はサフランの代わりにトマトジュースとパプリカを使った手軽なレシピをご紹介。日本人に馴染みやすい味にアレンジしてみました。使用するトマトジュ-スは無塩タイプを選んでくださいね。

イカやエビは煮込み過ぎるとかたくなってしまうので、短時間でさっと調理するようにしましょう。

漁師のまかないからはじまったブイヤベース

ブイヤベースの本場、フランスのマルセイユは、地中海に面した潮風と温暖な気候に恵まれた街です。ブイヤベースを考案したのはこの街の漁師たち。売り物にならない小さな魚や貝を鍋で煮込み、まかないとして食べたのがはじまりといわれています。

その後、ハーブやサフランを用いることで豊かな風味が生まれ、マルセイユの郷土料理として定着。いまでは世界中で愛される料理になりました。

マルセイユ公認レシピ「ブイヤベース憲章」

魚介や野菜を煮込むブイヤベースは、西洋風寄せ鍋ともいえます。そんな気取らない料理はマルセイユの人たちのソウルフード。その証拠にマルセイユ市が公式に定めたレシピ「ブイヤベース憲章」なるものが存在しています。その内容を見ると、マルセイユっ子たちのブイヤベースへの愛が感じられます。

憲章のなかで最も重要とされているのが、「ブイヤベースの具材にする魚は地中海の岩礁に生息するものに限定する」というもの。ちなみに本場ではエビやイカ、ムール貝などは使用しないのが一般的なのだとか。

ブイヤベース(bouillabaisse)の語源は「煮込む(bouill)」と「火を止める(abaisse)」の合成語であるといわれており、「短時間で仕上げること」も憲章には記されています。

公認レシピまで作られるほど大切にされているブイヤベースはまさにマルセイユ市民の誇り。今回は具材たっぷりに仕上げましたが、興味のあるかたは公認レシピにチャレンジしてみてくださいね。

 

シメはチーズを加えてリゾット風にアレンジ

西洋風寄せ鍋ともいえるブイヤベースは、日本の鍋料理同様、ごはんを加えて「シメ」のおじやを楽しむことができます。

ピザ用のチーズや溶き卵を加えればリゾット風の味わいを楽しむことができますよ。魚介のうま味がたっぷり溶け込んだ味わいをぜひお楽しみください。



【ムール貝の下処理は前回記事をご覧ください】

 http://blog.masuyone.com/masuyone-133/

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