いくらでも食べられる!栄養たっぷり、いくらの醤油漬けの作り方

いくらでも食べられる!栄養たっぷり、いくらの醤油漬けの作り方

年越しにお正月。新春は、おいしいものがいっぱい。長い旅を終えて産卵のために戻ってきたサケたちは、その身にたっぷりの栄養をたくわえています。「海のルビー」といわれる「いくら」は、おいしいだけでなく、すぐれた健康成分が豊富なヘルシー食材です。

いくらと筋子(すじこ)の違いは?

「いくら」と筋子は、サケやマスの卵です。「筋子」は卵巣膜に包まれた状態の卵で、「いくら」は卵巣膜をほぐして卵を一粒ずつにしたものです。筋子は、筋のように卵がつながっているため、そう呼ばれています。「いくら」は、「魚卵」を意味するロシア語の「イクラ」に由来しています。いくらと筋子の呼び方を、シロザケだと「チャム子」、ベニザケだと「ベニ子」、マスだと「マス子」などと言うこともあります。

いくらは、EPAとDHAのサプリメント

「いくら」の脂質には、EPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)などの必須脂肪酸が多く含まれています。EPAやDHAは、サンマやイワシなどの青魚が知られていますが、その割合は「いくら」の方が多いといわれています。

EPAは、血液をサラサラにして動脈硬化を抑える効果があるといわれています。DHAは、脳の働きを活性化し、アルツハイマー病の予防に効果があるといわれています。EPAとDHAは、体内で作ることができない脂質のため、製薬会社からサプリメントとして発売されている重要な栄養成分です。

「いくら」の美しいルビー色は、アスタキサンチンと呼ばれる抗酸化成分です。抗酸化成分は、トマトのリコピンや人参のベータカロテンが知られていますが、なかでもアスタキサンチンの強力な抗酸化作用が注目を集めています。お肌のシミやシワの予防などのアンチエイジング効果が期待されます。

いくらの醤油漬けのつくり方

新鮮な筋子を手に入れて「いくらの醤油漬け」をつくってみましょう。

<材料>

  • 生筋子…1房
  • 醤油…大さじ2
  • 酒…大さじ1
  • みりん…大さじ1

筋子のほぐし方

  1. ボールに人肌程度(40℃前後)のぬるま湯(1リットル)と塩大さじ2杯(約30g)を入れて溶かす。
  2. 「筋子」をぬるま湯につけながら指の腹を使って、卵をつぶさないように、やさしくもみほぐす。
  3. 卵をザルにあげて、ボールの水を数回取りかえる。水に浮いてきた薄皮などを取り除く。
  4. 卵をザルにあげて、水気をしっかり切る。最初は白濁していますが、水が切れるとオレンジ色に戻ります。
  5. フタ付きの容器に醤油・みりん・酒を入れて混ぜ合わせる。
  6. ほぐした「いくら」を容器に入れてフタをする。調味料の量は卵が浸るくらい。少ない場合は調味料を追加します。
  7. 冷蔵庫で味をなじませ、2〜3時間置けば食べられます。しっかり味が好みなら、2〜3日目ぐらいが食べごろ。

醤油漬けのつくり方

いくらの醤油漬けのおいしい食べ方

そのまま食べてもおいしい「いくら」ですが、美しい色合いをいかした食べ方を紹介します。

いくら丼

「いくら」の王道の食べ方。あったか炊きたてご飯の上に、たっぷりとかけていただきます。

いくらとサーモンの親子丼

「いくら」と刺身用のサーモンをご飯の上に盛りつけます。

いくらとアボカドのサラダ

食べやすいサイズに切ったアボカドをマヨネーズで和えて「いくら」をトッピング。アボカドの緑と「いくら」のルビー色が美しいサラダです。

おいしさと美しさだけでなく、健康にもうれしい、秋の味覚「いくら」。この秋、いくらの醤油漬けに挑戦してみませんか?

 

参考:

  • HDLコレステロール e-ヘルスネット(厚生労働省)

http://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-071.html

  • 抗酸化物質 e-ヘルスネット(厚生労働省)

http://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-009.html

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