
カニのはなし
やめられない!カニしゃぶのおいしい食べ方、その極意を伝授
ダシをはった鍋に、かる~く、しゃぶしゃぶ。口に入れると、パッとひろがる香りとうま味……。カニ本来の「食感」「香り」「味覚」を味わうなら「カニしゃぶ」がおすすめ! 一度この味を知ってしまったら、もう忘れることはできません。「カニしゃぶ」のおいしい食べ方を紹介します。
カニしゃぶに向いたカニは?
「カニしゃぶ」にするなら、ズワイガニとタラバガニがおすすめです。この2種類は、とても人気のあるカニですが、実は大きな違いがあります。
カニのうま味を楽しむなら、ズワイガニ
ズワイガニは、タラバガニと比べて体のサイズが小さいのですが、足は10本で細く長いのが特徴です。種類は、エビ目カニ下目クモガニ科に分類されるカニの仲間です。足の身は細くて量も少ないのですが、とても甘みがあり、カニのうま味を味わえます。カニみそは、とても濃厚です。
ズワイガニは、品質によって本ズワイガニ、大ズワイガニ、紅ズワイガニに分類され、なかでも本ズワイガニは、松葉ガニや越前ガニなど、産地よってブランド化されているものもあります。
「カニを食べたぞ!」の満足感なら、タラバガニ
タラバガニは、体全体が大きくて、とても太い8本の足が特徴です。種類は、エビ目ヤドカリ下目タラバガニ科に分類され、分類上ではヤドカリの仲間です。ヤドカリの仲間のカニでは「花咲ガニ」も有名です。味はややタンパクですが、大ぶりの身はとても食べごたえがあります。
解凍の仕方で、味が大きくかわる
おいしい「カニしゃぶ」を楽しむために、一番気をつけたいのは、「冷凍カニの解凍方法」です。解凍の方法が正しくないと、せっかくのカニのおいしいさが十分に味わえません。カニの解凍は、「生冷凍カニ」と「ボイル冷凍カニ」によって解凍方法が違います。「カニしゃぶ」は、「生冷凍カニ」が向いていますので、「生冷凍カニ」の解凍方法を紹介します。
生冷凍カニの解凍方法
カニしゃぶ用に下処理がされている「むき身」は、身を取り出す面倒がないので、手軽に食べられます。通販サイトで「カニのポーション」という表記をみかけます。英語で「portion(ポーション)」は、「部分」という意味で、カニ1匹丸ごとではなく、「足だけ」など小分けしたものをいいます。
- カニのむき身には、身の乾燥を防ぐための「グレース」と呼ばれる氷の膜がついています。
- カニの身を食品保存用のビニール袋に入れ、水の張ったボールなどの容器につけます。水温が上がらないように軽く流水をしておきます。※真空パックならそのまま使います。
- グレースが溶けだしたら、カニの身を触って解凍具合を確認します。中心部が少し凍っているぐらいが、「カニしゃぶ」に適しています。
おいしいカニしゃぶのつくり方
冷凍カニの解凍は、それほど時間がかからないので、先に具材やダシの準備をします。野菜は、白菜やねぎ、春菊、えのきやしいたけなどのきのこ類など、好みの材料を用意します。
カニしゃぶの準備
- あらかじめ昆布を水に2〜3時間つけておきます。水は少し多めにして、食べている間に昆布ダシが少なくなった時用の追いだしに使います。
- 火にかけて、沸騰する前に昆布を取り出します。かつおダシやしょう油、みりん、酒など、好みの調味をします。追いダシ分を別の容器に移します。
しゃぶしゃぶの目安
しゃぶしゃぶする時間で、さまざまな味が楽しめます。
- レア(3〜5秒):とろける食感と、カニの甘さが楽しめます。ズワイガニに適しています。
- ミディアム(6〜8秒):とろける食感と、ボリューム感の両方が楽しめます。ズワイガニに適しています。
- ウェルダン(9〜11秒):食べごたえのあるボリューム感が楽しめます。タラバガニに適しています。
「カニしゃぶ」を十分に楽しんだら、野菜鍋、最後のしめは、やっぱりカニ雑炊。「カニしゃぶ」のおいしさを知ってしまったら、もうやめられませんね。
参考: