夏こそ食べたい 梅干しの元気パワー!

夏こそ食べたい 梅干しの元気パワー!

暑い日が続くと、食欲が落ちたり、疲れを感じたり‥‥。「ひょっとしたら夏バテかなぁ?」と思ったことはありませんか? 急激な気温の上昇は、熱中症にも気をつけなければなりません。

古くから日本人に親しまれている梅干しは、疲れにくい体をつくる健康食品です。今回は数多くの品種がある梅の中でも、豊富なミネラル分を含む「福井梅」の梅干しを紹介します。

福井県の若狭地方で生産される「福井梅」は、肉厚で種が小さい良質の梅として、全国的に高い評価を受けています。その歴史は古く、天保年間(1830~1844年)頃に栽培がはじまったといわれています。

「福井梅」は旧西田村(西田地区)の豪農「助太夫家」と「平太夫家」の庭に植えられていた梅の木が発祥で、「助太夫梅」「平太夫梅」と呼ばれていました。その後、品種改良がおこなわれ、「紅映(べにさし)」「剣先(けんさき)」が誕生します。紅映は梅干し用に、剣先は梅酒用に利用されています。

紅映は、全国の梅の中でもミネラル分を多く含みます。昭和52年(1977年)に、三笠宮妃殿下がお召し上がりになったのをきっかけに、毎年皇室に献上されています。

梅干しを食べると、元気がでる理由とは

梅干しには、夏バテを防ぐ、さまざまな元気パワーがつまっています。

消化を高めてエネルギー源に変えます

「梅干し」と思っただけで、口の中からジュワ?と唾液がでてきませんか? この唾液の中にはアミラーゼという消化酵素が含まれています。アミラーゼは、ご飯やパン、麺類に含まれる「でんぷん」の消化を助けます。でんぷんは、大切なエネルギー源になります。

エネルギー消費の効率を高めて疲労を抑えます

梅干しのすっぱい味は、クエン酸によるものです。エネルギー源を燃やして、体を動かす仕組みを「クエン酸サイクル」と呼びます。クエン酸は、このサイクル活動を活発にし、疲労物質である乳酸の蓄積を抑えます。クエン酸は、カルシウムの吸収も高めるので、育ち盛りのお子様やカルシウム不足が気になる方にもおすすめです。

弱アルカリ性の健康な体に整えます

人が健康でいるためには、体液が弱アルカリ性であることが必要です。主食である米やパン、主菜の肉や魚類は酸性食品です。アルカリ性食品には、野菜や海藻類などのほかに梅干しがあります。酸性の牛肉を100g食べると、そのバランスをとるために、キュウリなら900gも食べなければいけませんが、梅干しならわずか5gで中和します。

夏におすすめ。梅干しのおいしい食べ方

梅干しの酸味は、食欲を刺激します。また梅干しの塩分やミネラルは、汗をかきやすい夏にぴったりです。

そーめんやうどんに

夏は冷たい麺類などが増えてしまうので、胃の負担をやわらげ、消化を助ける梅干しはぴったりです。そーめんや冷やしうどんなど、つゆの中につぶした梅干しを入れると、あっさりといただけます。

炒めものや焼き肉のタレの調味料に

いつも使っている焼き肉のタレにもひと工夫して、「豚肉の生姜焼き」の調味料に梅肉を加えると、さわやかな梅の香りが食欲をそそります。裏ごしした梅肉を加えると、脂っこいお肉もさっぱり。酸性に偏りがちな肉料理も、アルカリ性食品の梅干しでバランスよくいただけます。

「一日一粒食べると病気知らず」ともいわれる健康食品の梅干し。古くからの日本人の知恵を、毎日の健康づくりにお役立てください。


参考:

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