初節句のお祝い料理 カツオのたたきを棒ずしにアレンジ

初節句のお祝い料理 カツオのたたきを棒ずしにアレンジ

カツオは「勝男」にかけて、端午の節句に縁起物として食べられることが多い魚です。カツオといえば、表面を炙った「たたき」をはじめ、お酒のおつまみにぴったりの「なめろう」が有名。これらの料理には玉ネギやニンニク、ショウガなどの薬味がきいているため、苦手なお子さまも多いかもしれません。
そこで今回は、カツオのたたきを棒ずしにアレンジ! 鮮やかな色合いは、お祝いの席にぴったりなごちそうです。棒ずしは、通常、押しずしに使われる専用の型を使用しますが、四角いものであれば、牛乳パックやプラスティックの保存容器でも代用できます。今回はパウンドケーキの型を使用しました。

カツオのたたきで作る棒ずし

材料(3~4人前)

(漬け汁)

  • 酒 大さじ1
  • みりん 大さじ1
  • しょうゆ 大さじ2

(酢飯:A)

  • ご飯 茶碗2杯分
  • すし酢 大さじ2
  • 砂糖 大さじ1
  • 塩 小さじ1/2
  • 白ゴマ 大さじ2

(ゆかりご飯:B)

  • ご飯 茶碗2杯分
  • ゆかりごはんの素(市販) 大さじ2

作り方

1,型の縦横それぞれ、はみ出る程度にラップを多めに敷く。
型に牛乳パックを使用する場合は、一面だけをハサミで切り取り、ラップを敷いて具やご飯を重ねる。長方形のタッパーでもOK。

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2,カツオのたたきを薄くスライスする。

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3,漬け汁に2.を入れ、冷蔵庫で30分漬け込む。

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4,キュウリを縦半分に切り、ピーラーで薄くスライスする。

5,ボウルを2つ(AとB)用意し、それぞれに茶碗2杯分のご飯を入れる。

6,Aに酢飯用の調味料を入れ、ヘラで切るように混ぜ合わせる。

7,Bにゆかりごはんの素(市販)を入れ、ヘラで切るように混ぜる。

8,型に漬けておいたカツオのたたきを敷く。

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9,その上からAの酢飯を平らに敷く。

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10,キュウリを敷く。

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11,ゆかりご飯をキュウリの上に平らに敷く。

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12,ラップでフタをし、上から体重をかけるようにギュッと押す。

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13,型から取り出し、カツオのたたきが1番上になるよう、食べやすい大きさに切る。

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14,器に盛り付け、大葉を添えてでき上がり。

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今回使用したカツオのたたきはこちら

今回の料理のポイント

棒ずしは、カツオのたたきにかぎらず、いろいろなお刺身で作ることができます。お刺身好きのわが家では、娘によくせがまれ、いろいろなお魚や具材をトッピングして作っています。ポイントは、そのまま食べられるよう、下味を漬けること。そうすることでわざわざおしょうゆをつけなくても、手軽に食べることができますよ。棒ずしにおすすめの具をピックアップしてみました。

  • スモークサーモン
  • 甘エビ
  • タイ
  • アジ
  • マグロ
  • ホタテ

手巻きずしの材料を棒ずしにアレンジする感覚で作ってみましょう。ご飯には、炒り玉子やしらすを混ぜたり、大葉や桜でんぶをご飯の間に挟んだりするのもおすすめです。

彩りもよく華やかな棒ずしは、手間がかかっているように見えますが、作ってみると意外と簡単なもの。ぜひ、お好みのお魚でオリジナルの味を楽しんでくださいね!

初カツオと戻りカツオ その違いは?

カツオといえば、春にお目見えする「初カツオ」と、秋に旬を迎える「戻りカツオ」があります。4月下旬から5月にかけて出回る初カツオは、江戸中期の俳人・山口素堂が詠んだ「目には青葉 山ほととぎす 初鰹」という俳句からもわかるように、新緑の季節に江戸の人々が楽しみにしていた食材。
そもそも初カツオは、春、黒潮にのって太平洋岸を北上する時季に漁獲されたカツオのことで、身はさっぱりとしています。対する戻りカツオは、秋、水温の低下に伴い、南下してきたところを漁獲したカツオのこと。エサをたっぷりと食べている戻りカツオは、初カツオに比べてかなり大きく、しっかりと脂がのっているのが特徴です。

初物を食べると長生きできる?

江戸っ子たちが初カツオを好んで食べたもうひとつの理由に、初物の縁起の良さがあります。実りの季節に初めて収穫された農作物や、旬の魚介には栄養がたくさんつまっています。そのため、初物を食べれば長生きができると信じられていました。単なる迷信と思われるかもしれませんが、旬の食べ物にはその時季、体が必要としている栄養素が豊富に含まれていることは事実。ぜひ旬のお魚で、おいしく栄養を取り入れましょう!

 

文&写真:ねこ りょうこ

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スタイル提案の記事を中心に執筆。モットーは『食べることは生きること』。今日もおいしい食材を求め、日本全国を取材活動中。

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