魚の幽庵焼きの作り方

魚の幽庵焼きの作り方

伝統的な魚の調理法に「幽庵(ゆうあん)焼き」というものがあります。これは、茶人「北村祐庵」が考案した調理法で、しょうゆ、みりん、酒を同じ割合で混ぜ、魚を漬けて焼く方法です。魚料理の基本ともいえる、幽庵焼きの作り方をご紹介します。

魚の幽庵焼き

材料

  • 魚の切り身(今回はサワラを使用) 2切れ
  • 酒 100ml
  • しょうゆ 100ml
  • みりん 100l

作り方

  1. サワラに塩少々(分量外)を振り、30分ほど置く。水分が出てきたらキッチンペーパーで水分を丁寧に拭き取る。
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  2. 鍋に酒、しょうゆ、みりんを入れ、ひと煮立ちさせる。
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  3. 2.の粗熱を取ってバットに入れ、サワラを漬ける。
  4. 冷蔵庫で40分ほど置く。
  5. 漬け込んだサワラの水分をキッチンペーパーで拭き取る。
  6. フライパンにキッチンシートを敷いて弱火にかけ、5.のサワラを片面4~5分ほど焼く。
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  7. 両面が焼き上がったら器に持ってでき上がり。

幽庵焼きの考案者「北村祐庵」とは?

幽庵焼きを考案したとされる「北村祐庵(幽庵)」は、江戸時代の茶人です。味覚に優れていた祐庵は、茶の湯に使う水にもこだわりがあったといいます。毎回、茶の湯は琵琶湖の指定した場所で汲むほどのこだわりよう。日によって異なる水の味をいつも味分けていたというのだから驚きです。

そんな祐庵は、美食家としても知られ、食にも造詣が深かったといいます。そのような流れから、魚をつけダレに漬ける「幽庵焼き」を考案したといわれています。

幽庵焼きにおすすめの魚

今回はサワラを使用しましたが、幽庵焼きはサーモンやブリ、生鮭、タチウオ、カジキなどでもおいしくいただくことができます。また、しょうゆ、みりん、酒を同じ割合で混ぜた「幽庵地」は、日本料理の基本としてさまざまな料理に使われています。たとえば、鶏肉や豚肉などのつけ汁にもおすすめです。

ごはんがすすむ魚料理の定番をご家庭で

幽庵焼きは、名前だけみると、料亭の上品な一品のように思われますが、材料や作り方はいたってシンプル。家庭で簡単に作ることができます。

漬け時間は魚に合わせて調整を。脂身が多い魚は長めに漬けるとしっかり味が染みこみ、おいしくいただくことができますよ。

タレに漬けた魚は焦げやすいので、ごく弱火でじっくり火を通すのがコツ。フライパンのほか、グリルでも焼くことができますが、焦げないよう、しっかりチェックしましょう。

ごはんにぴったりの幽庵焼きは、朝ごはんにもおすすめ。前の晩に漬け込んでおき、翌朝炊きたてのごはんといっしょにいただきましょう。もちろん、お酒のアテにもぴったりです。

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