
魚・貝のはなし
vol.2海の幸大好きライターが、ますよね店長へインタビュー。
魚市場からこんにちは!
冬の到来とともに、いよいよ本格的な旬を迎える越前の美味しいカニ。
カニをはじめとした福井越前の新鮮な魚介類を販売している、ますよねの「きったか店長」への突撃取材第2弾!
今回のインタビューでは、カニのプロだけが知る美味しいカニの選び方や食べ方を聞いてきました!知ってお得な情報をレポートします!
海の幸大好きライターが、ますよね店長へインタビュー!
カニのプロが伝授! 美味しいカニの選び方・食べ方
---カニの料理というと、一般の方では、どんなカニが美味しいのか、どんなカニを選べばいいのか、なかなか見分けることはむずかしいですね。
カニのプロならではの、カニ選びのポイントをぜひ教えてください!
店長:そうですね、確かに美味しいカニを選ぶのはなかなかむずかしいことですが、ポイントさえおさえればカンタンに見分けることができるんです。
まずは美味しいカニを見分けるポイントをお教えします!
たとえば、ボイルしたカニは表面が赤くなっていますよね?
実はこの赤みが、良いカニを見分けるポイントです。
赤みがよりはっきりと出ているカニの方が鮮度や身入りが良く、反対に赤みが薄かったり、白みがかったりするものは、身入りが悪く、カニみそも少ないです。
もしできるのであれば、カニをひっくり返しておなか側をのぞいてみてください。
おなかの中心部が黒っぽくなっているのはすき間で、みそが詰まっていない証拠です。みそがぎっしりと詰まっているカニは、おなかが肌色や朱色をしていますので、しっかりとチェックしてみてくださいね。
カニ足は、生もボイルも、フジツボが付着しているかいないかで判断すると良いですよ!
フジツボのいる海域でとれるカニは身入りが悪く、味が落ちるといわれています。といっても、フジツボに栄養分が取られるわけではありません。
---なるほど! これなら私でも良いカニを見分けることができそうです!
生のカニを一番美味しく食べるには
---それでは、カニのプロならではのカニの楽しみ方や美味しい食べ方をぜひ教えてください。
店長:生のカニは、レアくらいの茹で加減が一番美味しいです。中は甘く、外は身がフワッとして、食感もとても良いのでおすすめです。しゃぶしゃぶのように、10秒かからない程度、お湯にさっとくぐらせるのがベストな食べ方。10秒を超えてしまうと身がどんどん固くなりますので、加熱のしすぎにだけはくれぐれも注意してくださいね! 表面を湯通しして加熱すれば、菌が残ることはないので心配いりません。
生のまま冷凍されているカニの場合は、解凍するときに注意が必要です。常温で解凍したり冷蔵で解凍するのは避けた方がいいですね。生のカニは鮮度落ちが早いので、食べる直前に素早く解凍するのが鉄則です!
ボイルのカニは解凍方法が「キモ」
---ボイルしてあるカニを、もっと美味しく食べる方法はありますか?
店長:ボイルしたカニは、塩加減や茹で加減で、ちょうどよい状態に仕上げているので、そこはやはり、そのまま食べてもらうのがいちばん美味しいと思いますよ!
ひとつ、気をつけてほしいのが解凍方法。凍ったボイルのカニは、表面に薄い氷の膜が付いています。これは冷凍による乾燥からカニを守るためのグレースというもの。解凍するときは、冷凍庫からカニを取りだしてすぐに、水道のお水でグレースをさっと洗い流し、おなかを上に向けてラップをかけ、冷蔵庫で半日〜一晩かけてじっくりと解凍すると旨味が抜けずに美味しく召し上がれます。
時間がないときは、どうしても常温で解凍してしまいますが、短時間で解凍してしまうとドリップが出て、せっかくの旨味が抜けてしまうので避けた方がいいですね。
ボイルしたカニを温めて食べたい! という方には、蒸すのがおすすめです。固くならず、旨味も抜けないので美味しくいただけますよ。温め加減は蒸す時間で調整すると良いでしょう。3~5分位がカニの風味も損なわず、ちょうど良いと思います。
カニを少しだけボイルする方法もありますが、2度茹でになって旨味が抜けてしまいますので、あまりおすすめはできません。
電子レンジだけは固くなって風味も抜けるのでやめてくださいね!
ますよね店長のイチオシは「焼きガニ」!
カニ鍋やカニしゃぶ以外の食べ方では、私たちますよねのスタッフもよく食べている「焼きガニ」もおすすめの食べ方ですね!
作り方は簡単、カット済みの生のカニを、ホットプレートやフライパンでバター焼きにするだけ。
バターで焼くとカニの香ばしさがさらに際立って、旨味もぎゅっと濃くなって、とても美味しいですよ!
---カニのバター焼きは初めて聞きました。美味しそうですね! 私でも簡単に作れそうなのでチャレンジしてみます!
プロだから知ってるカニの美味しいところ
---あと、私たちが知らないような、実は美味しいカニの部位などはありますか?
店長:プリっとした歯ごたえのカニ爪がおすすめですね! カニ爪はカニの身で一番筋肉質な部分。身の繊維が強く、旨味もたくさんあって、しっかりとした歯ごたえも楽しめますよ。
そのほかでは、カニの肩の身も美味しいですね。肩の身は、足の付け根の間接部分。カニ爪と同じで、とてもよく動くので、筋肉質で身が締まっています。カニの身が取りづらく食べにくい部分ですが、こちらも旨味と弾力があってとても美味しいですよ!
---日本が誇るカニの町、福井越前ならではのカニの食べ方はありますか?
店長:あまり聞いたことはないかもしれませんが、せいこガニ(メス)がよく食べられていますね。15〜20分程塩茹でして、内子と呼ばれる内臓部分や、外子と呼ばれる外側の卵の部分を食べます。11月の解禁日から12月いっぱいまでの約2か月間、福井越前あたりでは、旬のせいこガニを楽しんでいます。
---私たちの知らない、プロならではのカニの食べ方や部位を教えていただきありがとうございました!
カニは人に幸せを届けることのできる食材
---最後に、福井越前で新鮮な海の幸を全国にお届けしているますよね。今後のビジョンや展望などがありましたらお聞かせください!
店長:カニをはじめ、海の幸は“人に幸せを届けることのできる食材”だと思っています。その海の幸を通じて、お客様へ幸せな体験をしてもらいたいと考えています。
私たちは地元の魚屋です。市場へ行き、漁師さんが水揚げした海の幸を仕入れています。そんな地元の漁師さんと手をとりあいながら、越前甘エビや越前ガニなど、福井の情報も含め、いいものをお届けしていきたいと思っています!